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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

はちみつは親心の味

浅見良平

 

 はちみつがうまいのは当たり前である。レンゲアカシアソバなどの花をあんなに小さな体のミツバチが飛びまわり集めた結晶だからである。一つの巣に数万匹ものミツバチが常時働いているが、女王が産んだ卵から幼虫、さなぎを経て成虫になり、これから大きくなる兄弟たちの世話、巣の掃除などの巣内作業を経て、巣の外へ蜜を集めに行くのである。精密に組みたてられた高度な社会性を持ち、肝は、一つの巣の蜂たちは1匹の女王の生んだすべて雌の姉妹であることにある。4分の1ずつ遺伝子を共有するこの姉妹たちは、さまざまな外敵にも立ち向かう。自分が死んでもたくさんの兄弟が生き残れば、自分の遺伝子は次世代に引き継がれるのである。そんな血(遺伝子)の結束があってこそ、膨大な作業をこなし、はちみつを蓄えることができるのである。我 々は、ミツバチの巣の環境整備のお手伝いをする代わりに、ミツバチが困らない範囲のはちみつをいただくわけだ。家畜の放牧とも違う、人とミツバチの特殊な関係を維持することで得られる特別なものなのである。さらに、一部の幼虫は蜜や花粉をミツバチの体を通してブレンドしたローヤルゼリーを与えられ、次世代の女王となり、分封に備える。また、分封の前には、オスバチとなる卵も生まれ、他の巣から結婚飛行に飛び立った新女王との交尾に備える。新女王は結婚飛行を終え、巣に戻るが、一部兵隊を引き連れ巣を出ていくのは、これまでの女王なのである。なんという親心であろうか。はちみつはこの親心の味なのかもしれない。

 

(完)

 

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