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蜂蜜エッセイ応募作品

お別れに 柩の上へ 冬の蜂

HIROKO

 

 寒さが急に厳しくなった師走の12月8日、父は享年83歳でこの世を去りました。
 葬儀の朝、葬儀場での出来事です。
 遺影の周りは沢山の花 々で綺麗に飾られ、祭壇の中央には安らかな表情で眠る父の柩があります。
 「あら!」「蜜蜂じゃないの?」
 「ほんと、蜜蜂だ」
 花の香りに誘われたのか一匹の蜜蜂が現れ、遺影の周りの花から花へ飛び交っています。
 「お父さんに会いに来たのかね~」
 母と私達はスマホを片手に、一匹の蜜蜂を追いかけ写真に収めました。
 すると、その蜜蜂は不思議なことに柩の顔を覗く透明なアクリル製の小窓にとまるではありませんか。
 これはきっと、父に最後のお別れを言いに来たのだろうと思いました。
 生前、亡父が毎日のように巣箱のそばに佇み、巣穴から出入りする蜜蜂を眺めていたことを思い出しました。
 蜜蜂をこよなく可愛がっていた父、蜜蜂はペットのような存在であり、眺めているだけで元気や癒しを得ていたのかもしれません。

 

(完)

 

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