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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

アカシア王の宴会料理

八代 穣

 

 学校からの帰り道、遠くの林の方からアカシアの花の香りと蜂の羽音が……ボクはランドセルを部屋に置いて、薄暗いアカシアの林の中に入った。いい香りがプンプン、大小の蜂がブンブン飛び交い、花に群がっている。蜜蜂は熊蜂を恐れる様子もなく、熊蜂は蜜蜂を追い払う訳でもなく、仲よく花の蜜を吸っている。お腹を膨らませ花から飛び去る蜂、花から花に飛び移る蜂、急降下で飛んでくる蜂、その動きはとてもユーモラスだ。香りと蜂の舞に、ボクはいつしか夢の世界に入ってしまった。
 
 アカシア王子と香姫が、大勢の蜜蜂を従えて、城門に入って行く。ラッパ兵が吹く行進曲は、おもちゃの兵隊さん。やがて城門は閉じられた。「素晴らしい集じゃ! 諸君、アカシアの蜜の料理で宴会をはじめよう」アカシア王が、お城の上を飛びながら盃をかざし宣言すると、兵隊たちは「オー」とヤリを高らかにかかげた。テーブルには沢山の蜜の料理が並んでいる……
 
 「まあ坊や、いないと思ったらこんなところに」
 お母さんの声で、ボクは草むらから起き上がった。もう初夏の日暮れで、森の中に蜂はいなくなり、アカシアの花びらも閉じてしまった。
 
 「さあ、おやつ食べなさい」
 テーブルには、三時のおやつ……はちみつレモンのにんじんクラッセとヨーグルトが載っている。このクラッセを食べるようになって、ボクはにんじんが大好きになった。お城の宴会では、どんな蜜の料理が出たのかな。ボクはそう思いながらおやつを食べた。

 

(完)

 

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