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蜂蜜エッセイ応募作品

はちみつトーストの記憶

頼富雅博

 

 子供の頃、パンはおしゃれな食べ物だった。もっとも昔のことで今のように町のパン屋さんに並ぶパンの種類も少なく、せいぜいふだん口にできるのはあんぱんやジャムパン、クリームパンといったものだった。
 そんな中で近所のパン屋さんでたまに出すものにはちみつトーストというのがあった。今にして思えば、焼いたトーストにマーガリンがたっぷりとぬられ、その上からたっぷりのはちみつがかけられていた。私は初めて食べた時に感動して以来その店を通るたびに窓越しにはちみつトーストが出ているかどうかを確かめるようになった。
 運よく出会えた時はそれこそ天にも昇る心地で、家まで持ち帰る時間すら待てず、近所の公園で夢中で食べた。青空を見ながら食べるはちみつパンは夢のように甘く、一口、一口食べるごとに体中を駆け巡った。今でもその時のことを思い出すたびに子供に帰れそうな気がしてくる。まさに幸福を運んできてくれるパンだった。もう一度あのころのはちみつトーストを食べてみたい、そんな思いが消えずにいる。

 

(完)

 

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