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蜂蜜エッセイ応募作品

愛のはちみつ

宗宮 薫

 

 小さい頃から蜂蜜が大好き。その好きさといったらプーさんにも負けないほど、といつも皆に公言している私。
 丈夫に産んでもらったお陰か、男性でも過酷な仕事もタフに乗り越え風邪も滅多に引かない。
 それでも、風邪をひきかけたときには、いつも私は蜂蜜をなめて眠れば治るのだった。
 小さい頃は熱を出せば、母がスプーンにひとさじの蜂蜜をくれた。その滋養に満ちた甘さ、輝きの幸せは最高だった。
 今や、ドライブをした先では、ご当地の蜂蜜がプチ贅沢。
 そんな私に、姉は誕生日プレゼントに「お高めのマヌカハニー」をくれた。「喉が痛いときの、特別用だよ!」と念を押して。
 アメリカに嫁いだ親友は、近くの農園の蜂蜜を贈ってくれた。
 タイに単身赴任の兄は、お土産に蜂蜜を。皆の私への愛は、ミツバチさんの積み重ねの努力と愛そのものの、凝縮された愛。
 そして、喉だけ痛めることをよく知る人は、地元の大きな蜂蜜の瓶を贈ってくれて感動した。「行く先 々で、これからも蜂蜜を贈るよ。日付と産地を書いた蜂蜜の瓶が貴女の家に並ぶように。」
 その言葉が、今の私の叶えたい夢なのである。
 皆様からの私への愛は蜂蜜そのもの。深く感謝して今日も蜂蜜をいただきます。

 

(完)

 

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