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蜂蜜エッセイ応募作品

甘い思い出

横山 千尋

 

 結婚式の引き出物だったのだろうか、なんであったか今はもう覚えていないのだが、主人がアズユーライクのカタログで私の知らないうちに3キロの蜂蜜を頼んだ。届いた蜂蜜を見て私はその巨大な容器に驚き、これだけの蜂蜜を何に使うの?と夫に詰問した。夫はおそらく喜ぶと思ったのだろう、その予想外の反応に、「いや、使うかと思って」とだけいい、後は黙り込んでしまった。
 そのあと、夫は自分で小分けの容器を準備し、巨大な容器から不器用にうつして、パンやホットケーキに塗ったりとちびちびと使いだした。
 蜂蜜が嫌だったわけではない、アズユーライクのカタログで私は欲しいものがあったのだ。しかし、今更それも言いだせず、蜂蜜は夫専有のものとなってしまった。
 そんなある日、夫がこれを読んでみろよと蜂蜜とアトピーに関する記事を持ってきた。私は子どもの時よりひどいアトピーで特に冬になると乾燥して強い痒みをともなうのだった。顔は粉をふいたようになり、化粧水などピリピリしみて、化粧もできず、外出するのをなるべく避けていた。その記事には蜂蜜をアトピーで乾燥した顔に塗ることでしっとりした体験談が書かれていた。夫は自分の蜂蜜を小分けしていそいそと持ってきてくれた。塗ってみれば?
 実際その蜂蜜は私の肌にあっていた。朝晩塗っているうちに化粧水もしみなくなり、赤味もおさまり、化粧もできるようになったのだった。
 しばらくして、私は夫にこういった。「ありがとう、やっぱりアズユーライクのカタログで蜂蜜を選んだのは正解だったね。」夫は、新聞を読みながら、うんだかあーだかわからない言葉を発した。私は、熱いコーヒーと、トーストを夫の目の前においた。

 

(完)

 

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