大阪のアンちゃん
デパ地下で買い物を終え、出口に向かっている途中で、マヌカハニーの宣伝販売をしていた。
「マヌカハニーをご存知ですか?」
女性の販売員に声をかけられた。
NZの会社との取引で何度も訪れていたので、よく知っていた。しかし、あまり知ったかぶりをするのも大人げない。
「うーん、聞いたことあるね」
「ぜひうちのマヌカハニーを試食してください。最高級ですよ」
彼女は、小さなプラスチックのスプーンを差し出した。
「これまろやかで、コクがありますね。確かに最高級ですよ」
「お客様、舌が肥えていらっしゃますね」
褒められると、嬉しいもの。
黙っていればいいものを、NZで聞き覚えたマヌカハニーの蘊蓄(うんちく)を傾けた。
「よくご存じですね。私の方が勉強させてもらいました」
そう言われると、買いたくなるのが人情。
「じゃ、試食した最高級品をもらおうか!」
彼女の顔が見る見る綻びた。
マヌカハニーの効用は、知る人は知るが、まだ知らない人の方が多い。私の友人の大半も知らない。今回大枚を叩いて買ったマヌカハニーは、息子一家への贈り物にしようと思った。働き盛りの息子を筆頭に、受験に向けて猛勉強中の孫、家事とパートに忙しい”お母さん”にとっていい贈り物になるだろう。
(完)
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