ナツコ
合唱発表会の一週間前、私はとても困っていました。のどが痛くて、声が思うように出なかったのです。朝起きるとイガイガして、歌の練習をしても高い声がかすれてしまいました。クラスのみんなは一生けんめい練習しているのに、私だけ声をひそめて歌うのがくやしくて、不安でいっぱいでした。
そんな私を見て、お母さんが小さなびんを持ってきました。それが、マヌカハニーでした。ニュージーランドでとれる特別なはちみつで、のどや体にいいと聞いたことはありましたが、正直なところ、少し苦そうだと思っていました。でも「だまされたと思って、なめてみて」と言われ、スプーン一杯を口に入れました。
すると、思っていたよりもコクがあり、のどの奥までやさしく広がる感じがしました。次の日の朝、いつもよりのどが楽なことに気づきました。完全に痛みがなくなったわけではありませんが、声が出しやすくなっていたのです。それから毎日、朝と夜にマヌカハニーをなめました。
発表会当日、ステージに立つととても緊張しました。でも、歌い始めると声が前に出て、今まで出なかった音も自然に出ました。のどの痛みを気にせず、最後まで思いきり歌うことができました。歌い終わったとき、胸がいっぱいになり、「歌えてよかった」と心から思いました。
家に帰ってから、ミツバチがはちみつを作るまでに、たくさんの花を飛び回っていることを改めて知りました。小さな体で集めた命のしずくが、私ののどを守ってくれたのだと思うと、不思議でありがたい気持ちになりました。
マヌカハニーは、ただの甘いはちみつではありませんでした。私に勇気と自信をくれた、大切な味です。これからもミツバチに感謝しながら、元気な声で歌い続けたいです。
(完)
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