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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

生活にアクセントを

桃太郎

小3の孫娘に尋ねた。「好きな食べ物は何か」と。「ばーちゃんの作ったニンニクの蜂蜜づけだ」と答えた。

2カ月に一度病院で血液検査を受けている。全ての項目において問題はなかった。医師は言った。「失礼だがあなたの年齢(当時85歳)で全ての項目で正常値というのは極めて珍しい。何か特別をしているのか」と尋ねられた。「特別なことはしていない。強いて言えば蜂蜜に漬けたニンニクを毎日少しづつ食べている」と答えた。「良いことを聞いた。私も真似してみよう」と医師は言った。

我が家のデザートの主役は蜂蜜である。妻がいつの間にか、健康は食事からだと宣言し、蜂蜜に漬かったものが食卓を占めている。

レモン、ニンニク、ショウガ類を浸けている。中でもレモンは庭に10年以上経つ木があり、毎年律儀に沢山の実を成らせてくれる。

レモンの実を蜂蜜につけて、炭酸水で割って飲む。すっきりした気分になり夏の暑さ対策にはこれに勝るものはない。

ニンニク漬けは臭みも抜け、ビールのつまみに最適だ。ショウガ漬けはお湯で割って飲めば身体が温まり冬の寒さ対策に重宝している。

人生良いことばかりではなかった。昭和55(1980)年の冬、突然、医師に呼ばれた。妻が「がん」であることを告げられた。「まさか!」私はうろたえた。平常心を失っていた。当時の医学は今のように進んでおらず、がんは即死を意味していたように思う。

手術後、妻が私の手を握り「できるだけ、長く側にいて下さいね」と言った。妻の目は潤み死を覚悟していた。

病院食も受け付けず、急速に体重が減っていった。「蜂蜜を食べたい」と言った。

スタッフの許可を得て与えた。徐々に食欲が回復してきた。

蜂蜜は病状を一変させた。食欲を進め病院食も食べられるようになった。

病院スタッフの献身的な努力、3人の幼い子供を残しては死ねないと言う妻の強い意思、そして蜂蜜のさわやかで豊潤な味覚が妻を救ってくれた。妻は「蜂蜜よりおいしいものはない」と今でも言っている。

私も食事の間でも、ビールのつまみでもよい各種の蜂蜜づけが生活のアクセントとしてもっと推奨されてよいのではないかと思う。

庭では蕗の董(ふきのとう)が重い土をもち上げ、青い芽を出していた。

(完)

 

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