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蜂蜜エッセイ応募作品

心に寄り添う、優しい甘さ

ゆうぎ

 

 冬の朝は寒くて、乾燥していて、目が覚めると喉がぴりつく。
 布団をはぐと、ひんやりとした空気が体に入ってきて、ぶるっと身震いする。
 動きたくないけれど、起きないわけにもいかない。
 そういうとき、私は真っ先にお湯を沸かして白湯を淹れる。
 そこに、ティースプーン一杯の蜂蜜を溶かす。
 特製のはちみつ湯の完成。
 ほんのり黄色がかった白湯をすすると、冷えた喉元がほわっとほころぶ。
 普通の白湯では味わえない、なんともいえない幸福感がある。

 緊張しいの私は、作業中に一息入れたいなど、疲れたときにもこの蜂蜜湯を作る。
 緊張をそのままにしておくと、どうしても気が滅入ってしまうから。
 お湯を沸かす間に、軽く伸びをして凝り固まった身体をストレッチする。
 マグカップの中の湯に、とろりと蜂蜜を溶かし入れるのが、毎度小さな楽しみだ。
 これを飲むと身体が温まって、優しい甘みに心の緊張もほどけていくようで。
 頭がすっきりして、またがんばろうと思える。

 疲れのあまり、気が昂って眠れないときにも、はちみつ湯を飲む。
 落ち着かない気分で布団に潜ってみても、うまく眠れなくて気を揉むだけだ。
 とりあえずキッチンに向かって、また湯を沸かす。
 そしてまた蜂蜜を一杯。
 温かくて甘いそれを、ひと口ひと口大事に飲んでいると、自然と眠くなってくる。
 気がゆるんで、安心して眠りにつくことができる。

 甘いものは私にとって、心と身体を健やかに保つのに欠かせないもの。
 お砂糖もお菓子も美味しいけれど、リラックスしたいならはちみつが一番いいと思っている。
 白砂糖の強い甘さもいいけれど、まろやかなはちみつの甘さが、私にはぴったり。
 それだけではない。
 お腹が空いているわけではないけれど、甘味が欲しいときにも、お料理に甘みを足したいときにも、はちみつは活躍する。
 はちみつは私の生活における頼れる相棒で、なくてはならない存在。

 好きなところはたくさんあって、でも一番好きなのはやっぱり、優しい甘さで寄り添ってくれるところ。
 これからもよろしくね。

 

(完)

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