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旅の相棒

miele

 

 ツアーコンダクターになって二十八年が過ぎた。
 若い頃は年間二〇〇日海外に出ることもあったが、さすがに五〇代になった現在は夫の顔色をうかがいつつ、月1回程度旅に出ている。
 私は、昔から扁桃腺が弱かった。風邪をひくと真っ先に喉の痛みが現れる。
 常に人の多いところに身を置く必要があるこの仕事は病気になるリスクが高いのが悩みの種だ。
 商売道具である喉を守る対策として、使い始めたヨードスプレーの使用頻度は知らず知らずのうちに年 々エスカレートしていった。
 ある時、健康診断で首の腫れを指摘され詳しい検査を受けた所、とんでもないことがわかった。
 「先生、それって本当ですか?」
 体質的な問題もあったようだが、よかれと思って長年使っていたヨードスプレーが私の甲状腺の不具合を悪化させていたのだ。
 「もういい年だし、そろそろ引退を考える時なんじゃない?」
 夫からは、予想通りの嬉しくない答えが返ってきた。
 いやいや、まだ辞めない…、辞めたくない。
 同じ仕事をする友人に相談すると、彼女は間髪を容れずに言った。
 「それなら断然“プロポリスのスプレー”がいいよ。試してみれば?」
 はちみつは毎日食べていたが、プロポリスについて正直あまり知らなかった。
 最初はその苦さに本当に驚いた。「うわぁ、まずい…」
 しかし、次に驚いたのはその効力だった。
 あれから三年。
 私の新しい旅の相棒は実に頼もしい。出番がない時もカバンの奥で一緒に旅をしながら、安心感という形で私を支えてくれている。
 「やばい、風邪ひいたかな?喉が痛いから、いつものやつ使わせて」
 夫も最近プロポリスのファンになったらしい。
 人生の相棒だから仕方ない。まぁ、使わせてあげるか…。
 加齢と闘いながら、プロポリスを相棒に私は大好きな仕事の道をもう少し歩いていきたい。

 

(完)

 

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