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蜂蜜エッセイ応募作品

我が家の蜂蜜治療法

津和かもめ

 

 私が始めに食べた蜂蜜は、まだ小学生の頃、口内炎を治すために祖母が送ってくれたものでした。母は、口内炎ができたときしか蜂蜜を舐めさせてくれませんでした。実際、口内炎や口が痛むときに蜂蜜を舐めると傷口に激痛が走ります。でも、「あんなに苦しんだのに」と思うぐらいあっという間に治ります。美味しくて、痛いけどすぐ治る、本当に一石二鳥の魔法の薬でした。
 私には二つ上の兄がいます。兄と私のどちらかが蜂蜜を舐めていると不公平になるので、片方が口内炎になれば二人とも蜂蜜を食べさせてもらえるのでした。私たちは、口内炎ができていないときでも上手く時期を見計らって、蜂蜜をもらえる方法を考えたこともありました。兄は生まれつき障害があるので話すことができません。そのため、蜂蜜が欲しいときは兄が唇の裏を指さして声をあげます。そして私が、「お兄ちゃん口の中が痛いって。」と、兄の気持ちを代弁します。普段は仲の良い兄弟とは言えませんが、このときばかりはお互いによく心が通じ合い、目を合わせてほほ笑み合うのでした。
 今思えば、母にもすっかりばれていたのではないかと思います。それでも、今も甘い蜂蜜を食べると、母の優しさや兄との楽しかった日々を思い出します。いつか私にも子供ができたら、我が家に代々受け継がれている蜂蜜の口内炎治療法を伝授したいです。

 

(完)

 

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