マコビス
コロナが少し落ちついたと思いきや、この冬はインフルエンザが猛威をふるい、びくびくした毎日を送っていますが、こんなときにこそ重宝するのは「カリンのはちみつ漬け」です。
名前はかわいいのに風貌はコワモテのカリンですが、とびきりの甘い香りがリビング中にただよっています。それをていねいに洗い、切れない切れないと言いつつ、包丁で力を込め、やっとのおもいでまずは4つ割にします。ころんとした黒い種を取り除いて薄切りにし、カリンと袋に入れた種を瓶に入れ、上からたっぷりのはちみつをかけて2.3週間ひたすら待っていると、はい完成です!
喉が弱い家族には、すこぶる評判がよく「これのどこが喉に効くの?」と、始めは半信半疑だった彼らも、カリンのやさしさと、はちみつのこっくりと濃厚な甘さがたまらなく、いつしか喉のひゅるひゅるがなくなってくる過程も楽しそうです。
薬にだけ頼らず、まずはこのはちみつ漬けで予防したり対処したりするようになりました。お湯や水で割って飲むのもよし。私はそのままスプーンであまーいのをぺろり。カリンとはちみつの最強コンビです。
おいしいし身体にもいいので、楽しみにされるのはありがたいのですが、困っていることがたったひとつ。
わが家にはカリンの木がありません。近所の広場に植えてあるカリンを、毎年竿だけみたいな、ながーい棒でひょいひょいと上手に落としてくれる名物おじさんがいて、「好きなだけ持って行け」の一声だけが頼りなのです。彼がいつ何時に落としに来るのかわからない、まったくもって気まぐれなおじさんなので、タイミングが悪いと調達できないのです。
あんな立派なカリンは他にはないので、時季になると「今年はもらえるかなあ」と、そわそわします。
え?今年?もちろんおじさんに会えましたよ。
はちみつたっぷりのカリン漬けのおかげで、我が家はインフルエンザの予防はバッチリになりました。
(完)
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