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ミツバチと共に90年――

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数寄屋ユージ

 

 子供の頃、祖母がペットボトルでおもちゃを作ってくれた。半分に切ったペットボトルにガーゼを巻き付けもので、ガーゼの面に石鹸液を付けて飲み口の部分から息を吹き込むとブワッときめ細かな泡が出てくるというもの。私はこれが大好きで、お風呂の度に沢山泡を作って遊んでいた。ある時、いつものように遊びながら「このまま息を吸い込むとどうなるんだろう?」なんてお馬鹿なことを思いついてしまい、好奇心のまま実行してしまった。案の定大量の泡が逆流し、口の中は泡まみれ。勢いよく吸い込んだために沢山飲み込んでしまい、喉が焼けるように痛んだ。小さかった私は大パニック。大急ぎで祖母の所に行き喉の痛みを訴えると、祖母は慌てることなく「蜂蜜を舐めなさい」と言った。私はそんなことで治る訳が無いと思いながら、言われるがままにスプーン一杯の蜂蜜を舐めた。すると嘘みたいにスっと痛みが消え、まるで魔法みたい!と感動したのを今でもよく覚えている。その後、祖母にはこってり叱られた。
 祖母はもう亡くなってしまったけれど、今でも喉が痛くなると祖母の「蜂蜜を舐めなさい」という声を思い出す。心の中で「わかってるよ」と返事をしながら、今日も蜂蜜を買い物カゴに入れるのだった。

 

(完)

 

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