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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜と養蜂家

きの

 

 いくつになっても、知らないことが多いもので、年齢だけが積み重なります。
 十年程前、転勤で大阪から青森県に移り、数年間暮らしました。その時の自宅近くに「養蜂園」と「小売します」書かれた看板の出ている一軒家があり、ずっと気になっていました。
 夏の日だったと思いますが、妻から蜂蜜を買ってくるように「指令」が出たので、その家を訪ねました。玄関を入ると、町なかの家の玄関とは違い、広く大きく、夏の日差しに目が慣れていたのか、涼しい土間のうす暗さが記憶に残っています。玄関から「ご免下さい」と数回声をかけると、中から家の方が出てきてくれました。
 その家の若奥さんと思われる方に、「蜂蜜を買いたい」と言いますと、「どの種類が良いですか」と聞かれました。恥ずかしながら、それまで蜂蜜に種類があるとは知らず、どんな種類があるのかなど、いろいろお聞きしました。花の種類や採取の時期や場所で味が変わるとか何とか……いろいろ教えて下さいました。
 興味本位で、更にいろいろ聞いていると、その家は「養蜂家」のご家庭で、自宅で直売をされているとのこと。男性陣は、年間の大部分を、大切にしている蜂とともにトラックに乗り、花を求めて南は九州から順に、花が咲く時期に合わせて北上し、自宅のある青森を一旦は行き過ぎて北海道に渡り、花の時期の終わりにあわせて自宅に戻るという暮らしを長年続けているとのこと。
 子供だった時に、母が作ったパンケーキ(当時は、ホットケーキと言っていたが)、マーガリンかバターを塗り、そして、近くのスーパーで買った蜂蜜をかけて食べるのが、蜂蜜の印象だった私は、何十年も経てから蜂蜜の作り方や、蜂蜜作りの奥深さに感心したのです。蜂蜜の“仕事”をされている方からすればお笑い草です。
 今は大阪に戻り、我が家キッチンには、どこのスーパーマーケットでも見かけるプラスチック製の容器に入った蜂蜜があります。青森で買った蜂蜜は1リットルサイズの瓶詰めでしたが、今のソフトケース入りの蜂蜜を見ても、あの青森の養蜂家のけで買い求めた、独特の味わいのした蜂蜜の味や蜂との暮らしをされているご家族のことが思い浮かべながら、蜂蜜の味を楽しんでいます。

 

(完)

 

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