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蜂蜜エッセイ応募作品

使えるね!蜂蜜

堂満

 

 我が家の食卓に蜂蜜が常備されるようになったのは、全くの偶然からである。結婚してから約二〇年間、蜂蜜とはほぼ無縁の生活を送っていた。ある日、妻が実家に遊びに行った際、実母から蜂蜜を持って帰るよう勧められたらしい。とはいえ、義母もどなたかに頂き、ありがたく受け取っておいたものの、それを使いあぐねていたようだ。その蜂蜜は、厚手の小ぶりなガラス瓶に詰められており、しっかりと金色の蓋がかぶせられていた。ガラス越しに見える粘り気のありそうな液体は、淡い黄金色が大変に美しく、高級感を漂わせていた。ラベルには、アカシヤ蜂蜜と記載されていた。
 僕にとって蜂蜜といえば、給食の時にマーガリンやジャムに代わり、時々パンに添えられていた物だ。小さなビニール袋に入れられており、開封しづらく、手につくとべたべたし、閉口したものだ。
 義母からもらった蜂蜜は、翌朝、焼きたてのパンにつけて試してみた。掛け値なしに、おいしかった。パンによくなじみ、さっぱりとした甘さが舌を喜ばせた。これは、是非ともストックを用意しておかねばならないと考え、デパートの食品売場に出かけてみた。目当てのアカシヤの蜂蜜の他にも、リンゴ、レンゲ、桜などの蜂蜜があり、しばし蜜の色やラベルを見比べて、あれこれ迷った末、アカシヤとリーズナブルな価格の百貨蜜を購入した。
 百貨蜜は、給食で口にした蜂蜜の味を彷彿とさせたが、中年の域に達した僕にとっては、パンと一緒に楽しむのには、少し甘みが強すぎた。そこで、妻が豚の角煮や肉じゃがなどの料理に利用してみたところ、鮮やかな照りが出で、味わいも一層豊かになったのである。蜂蜜も人間と同じで、適材適所なのであろう。きっと、レンゲや桜の蜂蜜も、僕にとって、おいしい食べ方があるに違いない。次は、アカシヤ以外の蜂蜜も是非試してみたいと考えているのである。

 

(完)

 

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