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蜂蜜エッセイ応募作品

そばの花蜂蜜

村上 洋子

 

 今から4、5年前、まだコロナが流行していない時、私は友人とバス旅行に行った。そのツアーには、養蜂場見学があり、私はその時初めて養蜂場に行った。
 そのツアーの目玉は、海鮮食べ放題と開運神社参拝だったので、養蜂場見学はそれほど興味もなく、言われるがままに順路に沿って見学をしていた。
 そして、実際に蜂蜜を採取する仕方や採れたての蜂蜜について係の人がいろいろ説明してくれた。
 私はその話しに段々と吸い込まれていき、気がつくと質問までしていた。
 養蜂場の人達が、ミツバチ達に愛情を持って育てていることも、ひしひしと伝わり宝石のように蜂蜜が輝いていた。
 そして、この採れたての蜂蜜を買っていかないわけがないと思い、たくさんの蜂蜜の中から、どれにしようか迷っていた。
 すると、係の人が、いろいろな蜂蜜を持ってきてくれ、ひときわ黒い蜂蜜が目に入った。何の花の蜂蜜かとたずねると、そばの花だと言う。
 そばの花の蜂蜜は、どの蜂蜜よりも黒く、香りも他の蜂蜜とは違って独特だった。
 しかし、私はその蜂蜜が気になり、購入した。
 珍しい蜂蜜だったので、家族にも見せてあげたかった。
 そして、帰宅し他のみやげと一緒にそばの花の蜂蜜を渡すと、みんなして黒い蜂蜜を気味悪がって、手をつけることはなかった。
 私が時々舐めるくらいで、しばらくすると、そばの花の蜂蜜があることさえ忘れていた。
 そんなある日、たまたま実家に行くと母が蜂蜜湯を飲んでいた。喉が痛いという事だった。
 そして、母は蜂蜜が大好きだという事をその時初めて知った。
 そこで私は家で眠っているそばの花の蜂蜜の話しをすると母は、すぐ欲しいという事だったので私はやっとこの蜂蜜を喜んでくれる人が見つかったと思い、嬉しかった。
 母にそばの花蜂蜜を渡すと、とても喜び、しばらくすると何だか体の調子が良くなってきたと言ってきた。すっかり、母はそばの花蜂蜜の虜になった。
 それから、コロナ禍となり母も、熱がでたが、コロナにはならなかった。これも、そばの花蜂蜜のおかげだと、母は思っている。
 これからも、蜂蜜パワーで長生きしてもらいたいと思う。

 

(完)

 

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