はちみつ家 > 蜂蜜エッセイ

ミツバチと共に90年――

信州須坂 鈴木養蜂場

はちみつ家

Suzuki Bee Keeping

サイトマップ RSSフィード
〒382-0082 長野県須坂市大字須坂222-3

 

蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜に守られている命

嘉門 壮

 

 「蜂蜜は健康によい」とは、周知の事実であるが、大病続きの自分の人生を振り返るに、自分ほど蜂蜜の恩恵を被り、蜂蜜によって生かされている命はないのではないかと思う。
 病弱だった幼少期、熱を出すと必ず、キンカンを煮出した飲み物に蜂蜜を溶かして風邪薬代わりに飲ませてくれた母の味が忘れられない。
 三十代で白血病を発症した際には、死を覚悟した。その折、親戚や周囲の友人など、様々な人からプロポリス原液を購入するよう勧められ、まだ一般にはあまり周知されていなかったプロポリスの原液を、ブラジルから高価な金額で取り寄せて飲んだ覚えがある。その原液の威力たるや凄まじいものがあった。プロポリスとは何であるかも当時はわからず、藁にもすがる思いでその原液をお湯に溶かして飲んでみたが、プロポリスを入れた湯飲み茶碗は松ヤニのような糊状のものがこびりついて、洗っても全く落とせなかった。味もお世辞にも美味しいとは言えず、口中や、食道、プロポリスが入っていく軌道全てにこびりついて身体中が火照るようなジリジリした感じがした。何か悪い病原菌のような物があろうものならば、それらを即座に覆って死滅させてくれるような感覚があった。後から知ったことであるが、プロポリスとは、天然の抗菌物質であり、四千年もの太古の昔から、医薬品として注目されていたそうだ。また、ブラジル産のプロポリスを取り寄せたことも理にかなっていたようで、日本のように温暖な気候に恵まれ、ミツバチに害を及ぼすようなバクテリアやウイルスが存在しない環境では、プロポリスの抗菌力もそれほど強力ではないらしく、様々な菌が存在するアマゾンのような厳しい環境で育ったミツバチの方が、抗菌力の強いプロポリスを生み出すのだそうだ。白血病の新薬なども出て、全てがプロポリスのおかげだったのかはわからないが、白血病を発症してから三十年近くも生き延びさせてもらっている。
 今ではプロポリスは飴にもなっていて、口にしやすい物が多く出回っている。コロナ禍が押し寄せているつい最近も、喉が何となくイガイガするな?と思った時に、プロポリス飴を舐めると、たちまちイガイガが消えてしまう。還暦を前にして、二度も癌の手術を受けたが、妻は毎朝蜂蜜入りの野菜ジュースを作ってくれて、癌再発を抑えてくれている。
 このように私の命は蜂蜜やプロポリスによって守られていると言っても過言ではないのである。蜂蜜に感謝!

 

(完)

 

蜂蜜エッセイ一覧 =>

 

蜂蜜エッセイ

応募要項 =>

 

ニホンミツバチの蜂蜜

はちみつ家メニュー

鈴木養蜂場 はちみつ家/通販・販売サイト

Copyright (C) 2011-2024 Suzuki Bee Keeping All Rights Reserved.