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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

蜜蜂に思いはせ

空飛ぶイルカ

 

 こっくりとした琥珀色、柔らかくとろみがあり、ほんのりと素材の香りを楽しめる、自然由来の甘い蜂蜜。くまのプーさんだけはなく人間も老若男女問わず、好物の者も多いことは誰もが納得の事実である。多分に漏れず、私もその1人である。優しい甘さの虜になり幼少期から、プーさんのようにポットいっぱいの蜂蜜を1人で頬張ることを夢見ては敗れ、夢見ては敗を繰り返して40年以上生きてきた現在でも尚、夢は叶っていない。きっと生涯をかけて夢見続けることになるだろう。

 幼少期には大人の許可を得てからしか、口にするこができなかったはちみつだが、歳を重ねて自分自身が大人となった今は、好きな時に、好きな場所で、好きな量を自分自身の判断で口にすることができるのは、とても喜ばしい変化であると共にとても悩ましい事でもある。それは、食べ過ぎてしまう危惧が常に付きまとうからに他ならない。何事にも適切、適当、適量が望ましいということは言うまでもないが、好物にはついつい手が伸びてしまうのだから困ったものだ。

 30年位前までは牛乳に入れたり、パン・クラッカー・クッキー等にぬったりして食する程度のバリエーションしか私自身は知らず無知であった。しかし時が経ち今日では、幅広く用途も多岐にわたっていることは私のみならず世界中の人々にとって周知の事実である。飲料では紅茶やコーヒーをはじめ、レモネード・スポーツドリンク・プロテインドリンク・酵素飲料にまで使用されている。料理の用途は更に幅広く、野菜・果物・肉や魚介類・菓子類に至るまで、煮物・焼き物・炒め物・ディップにまで使用が可能な万能食品なのだ。

 そんな素晴らしい蜂蜜は、働きものの蜜蜂からの恩恵を受けて私達の手元に届いている。しかしながら昨今の環境変化に伴い、蜜蜂にとっては苦しい環境下となっている状況である。メディアの報道・研究者のレポート等の他、私達の日常生活の中でも、蜜蜂を見かける機会が激減したことからも実感している方も多いだろう。自然由来の恵みを享受の為、私たちはその自然を後世にまで引き継がなければならない。コンクリートの面積が増え土の面積が減っては、花が減る直接的な原因となる。花がなければ蜜蜂は蜜の採集ができない。そうなれば、私の口にも蜂蜜が届かなくなる。そんな状況にならないためにも、出来ることを考え今日も蜂蜜に舌鼓を打つ私なのである。

 

(完)

 

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