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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

はちみつ梅

虹のじゅもん

 

 三十代半ば、ストレスから体調を崩しがちな私に、職場の先輩女性が手製のはちみつ梅を持ってきてくれた。
 「…はちみつ梅? 何に効くんですか?」
 「もう、あなたは考えすぎなの、はちみつも梅も体にいいものだし、古くから伝わって今も作られ続けているんだから、いいに決まっているの」
 「はあ…」
 プラシーボ効果みたいなものかな、と心の中で思いつつ、一つつまんだ。梅なのに甘くて何か不思議な味がした。
 「体がずうんと調子よくなった気がするでしょ」
 「かな?」
 「少しずつ食べなさい」
 体にいいものならなんでも試したかったのでありがたく、一瓶いただいて帰り、それから大事に少しずついただいた。そのまま食べたり、エキスを水や炭酸で割ったりして飲んだ。
 体に良いのかどうかわからなかったが、だんだんおいしくなって、それがなければ朝がはじまらないな、と思い始めたころ、梅の出回る季節になった。
 「はちみつ梅を作ろうと思って」
 と先輩女性に言うと、作り方を教えてくれた。
 「洗った梅をはちみつにつけるだけだから、あなたでもできるから」
 「はちみつは何が?」
 「手に入りやすくてお手頃値段のもの」
 さっそく言われた通りに作ってみた。
 一か月ほどでおいしいはちみつ梅ができあがった。
 それから時が過ぎ、先輩女性が今どうしているかわからないが、毎年はちみつ梅をつけ、今度は私が皆に
 「とにかく食べなさい」
 と、押し付けている。

 

(完)

 

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