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黄金蜂蜜

サン・サン

 

 元来、蜂蜜はオレンジまたはオレンジに近い黄色と考えられている。
 しかしながらそれは植え付けられたイメージ、いや絵にすると書きやすくなるためのイメージだと考えられるかもだけど、である。
 じゃあスーパーとかに行ってみてくればいいじゃん、と思って行くと予想通りの色をしている。ならば仕方ない、それが答えなのだから。
 いやいや、それは違う。蜂蜜がスーパーで売られているものが正解だと言うのはあまりにも悲しすぎる。もっと色々とあるのだ。
 ここで言いたいのはそんなつまらないものではなくて、私の記憶に残る蜂蜜、黄金蜂蜜である。
 とは言っても金色に輝いて、濃厚な匂いがして、食べた瞬間に目がカッと光ったりはしない。逆に聞くがそんな漫画みたいなものがあると思うのか。
 とどのつまり、黄金蜂蜜は比喩だ。それも私の感想、肩透かしに近いかもしれない。なので気楽に聞いてほしい。
 ある日、父が高級な蜂蜜を買ってきた。当時、今でもやってるが、ヨーグルトにブルーベリーと蜂蜜を掛け合わせるのがいいというのをTV番組で見て、マネて朝食べることが父の中での流行だった。で、何を思ってか高級なのを買ってきて母がため息をついていたのを覚えている。
 まあそれはそれとして、あまり高級なものを食べない家庭なので全員で試食。容器から出すと驚いた。黄色じゃないのだ、これが。
 水あめがある、あれに黄色の塗色をほんのちょっぴり混ぜた色をしていた。今考えると高級を装った水あめだったかもしれない。
 けれど、味がそれを否定した。こちらも今でも覚えている。甘さを感じるが薄いのだ。いつもの蜂蜜の妙に甘ったるい味が全くせず、なんというか金箔と合わせるとうまく感じる味である。まさに高級!みたいな味なのだ。
 それはそれとして、食べた後の家族の感想がこれ。
 「なんか薄い・・・」
 それ以降、父は高級な蜂蜜は買ってこなくなった。一応言っておくが、その蜂蜜は家族でおいしくいただきました。美味しかったです。
 最近、業務用スーパーで蜂蜜を買ったが甘すぎて全部食べることが出来なかった。今だとあの薄い蜂蜜が高級と呼ばれる理由がなんとなく分かる気がする。伊達に高級で売ってないということなのだ。
 今、あれはいくらになって売っているのだろうか。名前は思い出せないが、あの時の色と味はまさしく黄金だと感じる。個人の感想だけどね(笑)

 

(完)

 

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