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蜂蜜エッセイ応募作品

とっておきのファイトはちみつ

さやちゃん

 

 私は、はちみつをかけたヨーグルトを毎朝食べています。すると、いつしか旅行のお土産にはちみつを買うようになっていました。今では、キッチンにはいろんな場所で購入したはちみつがストックされていて、その日の気分に合わせて味を選べるほどになりました。例えば、香りを楽しみたいときはレンゲ、ちょっと健康が気になった時はそばという風に。その中でも、元気がなくなってきた時、頑張りたいときにかけると決めているはちみつがあります。そのはちみつは、私の3月の思い出が詰まっていて、もう二度と買うことの出来ないとっておきのはちみつです。
 昨年、私は社会人1年目となり、新人看護師としての生活をスタートさせました。責任感と緊張感を感じる医療現場の仕事は、適応していくことだけで精一杯でした。期待をもって就職したものの、日々辛くなっていく毎日に「夏まで働けるかわからない。」と泣きながら仕事をしていました。
 そんな私の心の支えだったのは教育担当チームの方々でした。教育担当チームは新人看護師の技術面やメンタル面をサポートしてくれます。私は、その方々の雰囲気がとても好きで、見ているだけで元気がでました。だから、感謝の気持ちとして、トマトを作ってプレゼントすると決めました。なぜ、トマトかというと、トマトの花言葉は「感謝」だからです。
 そう決めてから、庭にトマトを植え、家庭菜園が得意な祖母に助言をもらいながら、毎日毎日トマトに愛情を注ぎました。辛いことがあってもトマトの成長を見ると頑張ることが出来ました。そうしているうちに、いつの間にか太陽がギラギラ輝き、たくさんの赤い実が実りました。
 収穫して、教育チームの方々にプレゼントしました。受け取ってくれただけで嬉しく、今まで頑張ってこれて良かったと思えました。すると、数日経って、あるプレゼントが届きました。それは、トマトのお礼の手紙とはちみつでした。
 毎朝はちみつを食べていたからこそ、朝仕事に行くのが憂鬱に感じていた私を応援してくれているように思えました。私は、そのはちみつを「ファイトはちみつ」と名付けて、私のはちみつコレクションにメンバー入りさせました。それ以来、ファイトは私のお守りになりました。今日まで頑張ることが出来たのもはちみつのおかげ。いつか私も、誰かにとってのお守りをプレゼントできる看護師になれるように今を積み重ねて行こうと思います。

 

(完)

 

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