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蜂蜜エッセイ応募作品

甘いご褒美

仲田 樹里

 

 小さい頃、私は身体が弱く毎月のように風邪をひき、そのまま喘息、中耳炎になり通院生活をしていました。病院から処方されるお薬が小さい私には苦くて苦くて「飲みたくない」と何度も駄々をこねました。見かねた母は、ジュース、アイスクリーム、チョコレートと色々な物をご褒美に何とか薬を飲ませようと、あの手、この手で必死だったようです。
 1日3回、多い時には4回やってくる薬タイム。私にとっても母にとっても苦痛の時間でした。そんな長い長い投薬生活で最終的に行き着いたのが「はちみつ」です。
 初めはお薬に混ぜ、そのうちに「ご褒美が欲しい」とお薬の後にも、ちょんと一口。はちみつは、苦手なお薬の味の口中を甘い膜で覆ってくれるような、嫌な味を忘れさせてくれる幸せな味でした。
 嫌で苦手なお薬時間は、いつしか、はちみつをもらえる幸せタイムになっていました。
 後々、母から聞いた話ですが、食が細く病気がちで通院の為、遅刻や欠席も多かった私に何とか薬をしっかりと飲ませ早く治したいと一心だった時、見かけたのがプロポリスの紹介でミツバチつながりで「はちみつはどうだろう」と始めたのがお薬とはちみつの組み合わせだったようです。他のご褒美と違い、はちみつは保存も常温で、賞味期限も長く、溶かすなどの手間もかからず、母としても使いやすい食材だったといいます。
 一時は、手術までと言われた身体も年齢と共に丈夫になり、いつしか病気をすることも減り、いつの間にかはちみつお薬タイムもなくなった現在、今でも、はちみつは私にとってのご褒美です。
 疲れたときや、テスト前、スポーツの後そして、小さい時と変わらず「これが終わったら、、、」と自分へのご褒美になっています。少し、小さいころと違うのは、はちみつのそれぞれの味も楽しめるようになったことです。家には普通のはちみつと共にれんげ、リンゴ、ブルーベリーなど多くのはちみつがあります。そのまま食べたり、スイーツやドリンクに、はちみつとのご褒美タイム時に食べたりと小さい時とは違う気持ちで楽しんでいます。
 はちみつは、パーフェクトフードと言われ、美容、健康、体質改善と多くの効果が認められています。もしかすると、私の身体も、はちみつのおかげで強くなったのかもしれません。
 苦手な時間を幸せにしてくれ、健康な身体と安らぎをくれる「はちみつ」と私はいつまでも仲良く感謝していきたいと思います。

 

(完)

 

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