小林 功一
今から、十五年ほど前のことだったように記憶しています。
氏神様の春祭り準備で、神社のお掃除と飾りつけに集まった日のことでした。観音開きの格子戸の、右側の格子が壊れていました。
これはいったい何の仕業だろうと、格子戸の、折れた建具の部分をよくよく見てみると、弾力とつやのある、太い毛のようなものが付いていました。
私は、直感で熊の仕業だとおもいました。様 々な憶測があったのですが、この日、集まっていたご近所の皆さんも、この毛を見て熊の仕業に違いないと感じていたようです。
だだし、小さな神社ですので、壊れた格子戸の様子から、それほど大きな熊ではなくて、おそらく小熊の仕業のようです。
ここは、長野県佐久市の八ヶ岳山麓の開拓地で、熊の個体数は少ないということですが、それでも、目撃例がありますので、注意しないといけないようです。
それから、みんなでお掃除と飾りつけを始めて、中のお掃除をしてくれていた方が、神棚の裏から、両手でも持ちきれないくらいの蜜蜂の巣をみつけました。
もちろん、既に蜜蜂はいないのですが、昨年こんなに大きな巣を造っていたのには驚きでした。
そして、自分たちも好きな蜂蜜は、やはり、熊も大好きだったようです。
(完)
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