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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

自然の恵みをいただきます! 「小さな命に感謝」

夏目わか

 

私は幼い時からホットケーキが大好きだ。
アツアツに焼き上がったホットケーキにバターを乗せる。
溶けていくバターの上にとろーり蜂蜜を垂らす。
バターと蜂蜜の香りを楽しみながら熱々のホットケーキを口に運ぶ。
それはそれは幸せな瞬間である。
口いっぱいに広がる甘味。噛めば噛むほどジュワッと広がるバターと蜂蜜の自然な香り。
最高の瞬間である。この時が続けばいいのにと思うほど好きだ。
今もスーパーに行くとついホットケーキミックス、蜂蜜とバターを手に取り買い物かごへ入れる。
休みの日に作って食べようとワクワクした気分になる。

あまりにも蜂蜜がけホットケーキが好きで、この味はどうやって生まれるのか、蜂蜜の出来るまでを調べたことがある。
その時に初めて、自分食べている蜂蜜がいかに貴重なものかに気づかされた。

ミツバチ1匹が1日に集められる蜜の量は、わずか0.5グラムと言われている。1円玉の約半分の重さしか集めることができない。さらに、ミツバチの寿命は1ヶ月、そのうち蜜を集めることができる期間はおよそ2週間。そう考えると、ミツバチ1匹の命で集められる蜂蜜の量は10gに満たない程度になる。しかも、自然界で生きるミツバチが、寿命通り1ヶ月生きられるとは限らない。他の生き物に食べられしまったり、縄張り争いに負けてしまったり、自然界の脅威に晒され命を早くに落としてしまうミツバチもたくさんいる。そう考えると、ホットケーキにたっぷりかける蜂蜜は、何匹分の命が詰まっているのだろう……。毎週食べていたらどれだけのミツバチの命をいただくことになっているんだろう……。蜂蜜の小さな器を手に、ミツバチの一生が詰まっているんだと痛感した。
私の大好きなホットケーキは小さなたくさんの命が作り出した味と香り。とても貴重なものだ。
だから私は、ホットケーキを食べる時は心から感謝して「いただきます」を言う。
このホットケーキを食べるのに、たくさんの命がここに詰まっている。
だからこれほど美味しい蜂蜜に仕上がり、最高のホットケーキを食べることができる。
「ありがとうミツバチさん、一滴残らず綺麗に食べます!いただきます」
今日もホットケーキを前に、感謝して至福の時間を満喫する。

 

(完)

 

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