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蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜の薬効とその科学的根拠(一)

渡辺 碧水

 

 久しぶりに、インターネットでフリー百科事典『ウィキペディア』で「蜂蜜」の項目を開いてみた。時々、見る必要があると思うのは、見出しの右端に★印が付いているから。つまり、厳正な審査によって選ばれたごくごく少数の秀逸な記事に付けられている称号マークで、信頼性の高い詳細な情報が得られるというお墨付き記事だからである。
必要に応じて日々内容が更新されており、今回見た記事の最終更新は、つい一か月前の二〇二一年十二月二十二日とあり、最新の情報であることがわかる。
その中の「薬用」や「薬効とその科学的根拠」について調べてみると、先に紹介したイギリスのオックスフォード大学の研究成果以降のものも取り上げられている。ぜひ、他の項目についても読んでみる価値が高い。
ちなみに「薬効とその科学的根拠」について書かれている部分のいくつかを、補足や省略も加えながら示すと、次のようになる。
・古来謳われてきた薬効について科学的な検証を行ったところ、ある程度の信憑性が確認されている。
・蜂蜜は砂糖と同様に、脳と心臓血管系に悪影響を及ぼすが、上気道感染症(風邪など)の症状である喉の痛みや咳が出る場合は、蜂蜜がその症状を軽減する可能性があると、二〇二〇年十一月、ハーバード大学医学院が公開した。蜂蜜には抗菌特性があり、大人(1歳以下の子供ではない)では、上気道感染症(風邪など)の症状に対処するための無害な方法である、と結論付けた。
・蜂蜜は古来、外科的な治療に用いられてきた。蜂蜜は、無毒で非アレルギー性で、傷にくっつくことはなく、痛みを与えず、心を落ち着かせ、殺菌スペクトルは広域で、抗生物質の耐性菌にも有効であり、かつ耐性菌を生まない。元となる花の種類は効果に差を生じさせないようである。創傷(けが)に有効性を示した研究は少なくなく、火傷では流水後、火傷に直接つけるか、ガーゼに浸潤させ、また閉塞性のドレッシング材にて覆ってもいい。交換頻度は、滲出液によってハチミツが薄まる速度に応じて行う。
・蜂蜜には強い殺菌力のあることが確認されている。チフス菌は四十八時間以内に、パラチフス菌は二十四時間、赤痢菌は十時間で死滅する。蜂蜜の殺菌力の根拠についてカナダのロックヘッドは、浸透圧が高いことと、水素イオン指数が三・二~四・九で弱酸性であることを挙げている。蜂蜜の持つ高い糖分は細菌から水分を奪って増殖を抑える効果をもたらす。アメリカのベックは、皮膚のただれた箇所に蜂蜜を塗って包帯を巻くとリンパが分泌され、それにより殺菌消毒の効果が得られると主張している。
【同タイトル(二)に続く】

 

(完)

 

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