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蜂蜜エッセイ応募作品

並ぶ蜂蜜のびん

松原紫穂

 

 オセアニア一周の船旅に出た。
 オーストラリアのバース、アデレート、メルボルン、シドニー、ブリスベンと周った。自由行動の日には街をブラリと歩く。女性はスーパーマーケットに行くのが楽しみの一つ。
私はアデレートでハヌカハニーを六本購入して、これでとりあえず一安心をした。
 メルボルン入港検査の際、船の一か所の不具合で入港できず、アデレートに二日間余計に足止めされてしまった。そのため、旅行会社の都合により計画変更があり、ニュージーランドに入国できなくなった。
 この旅のメインの二つのうち、一国に上陸できないなんて何てこと。がっかりしたこと、この上ない。ニュージーランドでハヌカハニーを買うことにしていたというのに…。
(本来「ハヌカ」はニュージーランド発祥とのことだそう)

 旅から戻り以前の残りの蜂蜜を使い切り、土産の蜂蜜を使い始めたのは三か月後。蜂蜜は砂糖よりは断然体に良く、料理やパンやホットケーキなどに使い始めた。年寄りの二人暮しのせいもありお菓子作りはしない。

 コロナ禍で娘も外出を控え、三連休があれば親の家に来るようになった。健康に留意している娘は体に良い食物を口にし、香りに拘りをもっている。自分のために購入した蜂蜜を味わってほしいと、次々に持ってきた。メキシコ産ハニー、ライチ蜂蜜、オーガニックピュアハニーと蜂蜜のびんが並び始めた。

 今年に入り、従妹が我が家の近くで透明粘土造りをしていると言い、その習い事の帰りに家に寄ってもらった。従妹はたくさんの土産物を持ってきてくれた。その中に酸っぱいみかんが残っているから、ジャムを作って食べてと、五百グラムもの百花蜂蜜まで持参してくれたのだった。
お陰で我が家は蜂蜜王国となった。
この作品が入選すれば、鈴木養蜂様のアカシア蜂蜜が並び、さらなる蜂蜜大王国になるのだが…。
上手くない作品が入選するわけもなく、世の中そう思い通りにはいかないのが常。

 

(完)

 

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