渡辺 碧水
【同タイトル(二)から続く】
蜂をシンボルに採用した学校を地域別にみてみる。
一校あった中高一貫校を一校とみなし、小・中・高の合計五十二校の地方区分別(都道府県別)所在地域校数を北東方面から順に挙げると、次のとおりであった。
① 北海道地方四(北海道四)
② 東北地方十六(福島五、秋田四、山形三 宮城二、岩手二)
③ 関東地方十四(東京六、埼玉三、千葉二、栃木一、茨城一、神奈川一)
④ 中部地方七(愛知三、岐阜一、福井一、山梨一、静岡一)
⑤ 近畿地方六(兵庫三、大阪二、三重一)
⑥ 中国地方三(山口二、鳥取一)
⑦ 四国地方二(徳島二)
⑧ 九州地方〇
日本列島の全体的な学校所在分布は、北東地域に多く、南西に少ない傾向にある。これをみると、蜜蜂の飼育戸数・群数や蜂蜜の生産量などと密接な関係、すなわち、養蜂の地域性との関係があるとは言いがたい。
蜂を校章に採用していた四十三校(蜂章校と呼ぶ)について、制定時期を調べてみると、
① 一九〇五(明治三十八)年十月の仙台市第二高が最も古く、
② 一九二三(大正十二)年四月の山形市第一尋常小、
③ 一九三四(昭和九)年五月の山形市第八尋常高等小、
④ 一九三八(昭和十三)年五月の一関町一関夜間中(私立)と続いた。
以上の四校(いずれも東北地方所在)がいわゆる戦前の旧学制時代に制定していた学校である。残りの三十九校は、太平洋戦争の終結後、一九四七(昭和二十二)年四月に施行された学校教育法に基づく新学制になってから制定された新制の学校である。
ただし、新学制後制定とした三十九校の中には、長い校歴、同一校名の持続、周辺校の制定状況などから判断して、以前に長期間、無校章であったとは考えづらい公立小学校も含まれる。同一校の沿革史(記念誌等を含む)に、校章についての以前の記録が全く残されていない学校があったのである。
【同タイトル(四)へ続く】
(完)
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