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復活後、イエスは巣蜜も食された?(二)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(一)から続く】
 最新版の「聖書協会共同訳」(日本聖書協会、二〇一八年十一月発行)には、
 「…イエスは『ここに何か食べ物があるか』と言われた。そこで、焼いた魚を一切れ差し出すと、イエスはそれを取って、彼らの前で食べられた。」
 とある。
 口語訳は、口語体(現代語)で書かれた(漢字には振り仮名付きの)聖書で、太平洋戦争後に日本聖書協会などから発行されるようになった。
 プロテスタント系の主な口語訳聖書を最近のものから古いものへと遡ってみた(「新共同訳」一九八七年、 「共同訳」一九七八年、「新改訳」一九七〇年、「口語訳」一九五四年)。他に、いのちのことば社発行の『リビングバイブル(一九七五年)』と『詳訳聖書〈新約〉(一九六二年)』も確認した。
 いずれも同様な記述で、ハチミツを食べたとの言葉は記されていなかった。
 さらに、文語訳についても、『新約聖書』「ルカ傳福音(聖福)書、二十四章四十一~四十三節」を確認してみた。
 文語訳は、文語体に訳され、漢字に振り仮名を付けた聖書で、主に明治から昭和の太平洋戦争前に使用されたものである。戦後に印刷されたものの一部には句読点も入り、読みやすくする配慮がなされている。
 一九三〇年十月に受洗した義父母の愛用書の中には『符標新約聖書』(東洋宣教會ホーリネス教會出版部、一九〇八年三月発行)と『舊新約聖書』(米國聖書協會、一九一四年一月発行)があり、妻が一九四九年三月、幼稚園の卒園記念でいただいたものに『我らの主なる救主イエス・キリストの新約聖書改譯』(聖書協會聯盟、発行年月日等の記載がなく、アメリカで印刷とある)があり、娘が購入したものには『新契約聖書新改版』(基督教文書伝道会、永井直治訳、一九九二年発行。創刊は一九二八年四月)があった。
 この中の『舊新約聖書』と『我らの…新約聖書改譯』には、やはり「炙りたる魚一片」とあるだけであった。
 しかし、ついに見つかった。
 『符標新約聖書』には「…イエス此に食物ある乎と曰ければ炙りたる魚と蜜房を予ふ之を取て其前に食せり…」、『新契約聖書新改版』には「…彼等は少しばかりの炙りたる魚と、蜜房とを羞めたり。…」と記述されていた。いずれも振り仮名は省略した。
【同タイトル(三)へ続く】

 

(完)

 

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