渡辺 碧水
二〇二一年十月七日、八十四歳の誕生日を迎え、さわやかな気持ちで自己流に祝った。コロナ禍の自粛生活の下、ささやかな努力の達成感という心境で。
「はちみつ川柳」と「蜂蜜エッセイ」への作品応募で過ごした一年間を振り返ってかみしめた味わいは、余生の中の一年とはいえ、今までにない新鮮なものだ。
一つは「はちみつ川柳」の優秀賞の受賞。九月八日発表の二〇二一年第三回作品公募で最高賞に選ばれた。
作品は「蜂の蜜 句・文・絵・歌でも コクを出す」だった。
一部分の抜粋だが、講評には「鈴木養蜂場のwebサイトを本当によくご覧になっていらっしゃりスタッフ一同大感激です! おっしゃる通り蜂蜜とミツバチはどんなジャンルにも対応するマルチ素材なんですね(笑)」とあった。
「はちみつ家のブログ」でも『渡辺碧水さんは蜂蜜エッセイの常連さんです。「句」は「はちみつ川柳」、「文」は「蜂蜜エッセイ」、「絵」は「みつばちイラストコンテスト」、「歌」は「はちみつクイーンでみつうたを歌ったMEMIさん」のこと。本当に当場のサイトをよくご覧になっていらっしゃり感激です!』とあった。
後日、賞品の返礼の中で私は「ふとヒラメキを感じ、すぐ応募しました。想いを見事にピッタリご理解・推理していただき、優秀賞の栄を与えていただきましたこと、心より感謝・感激いたしております」と付記した。
広くは、拙稿「歌会始選歌に詠まれた蜂蜜・蜜蜂」などでもふれたが、蜂蜜と蜜蜂を素材としたものに、「句」には短歌や俳句なども、「文」には小説や童話なども含み、絵も歌も、それぞれに秀作が数えきれないほどある。
もう一つは「蜂蜜エッセイ」の掲載数が八十三歳の間に三百八十編に達したこと。
一年前の誕生日に「八十三歳は『蜂蜜の年』」を、その直後に「目標は蜜蜂翁?」を寄稿した。その中で、八と三の語呂合わせで、年齢を「蜂蜜の年(齢)」、めでたい「年祝い」を「蜜寿」とし、その意義は、蜂蜜の究極の完熟度が糖度八十三度で、人の健康寿命の達成値が八十三歳だからとした。
そして、エッセイの掲載目標値を「三八〇」に。つまりは達成すると「蜜蜂翁」になる、と。数字のゼロをローマ字のオーと読んだ強引な語呂合わせだが…。
この一年間、「蜂爺」の心境で自ら奮起を促し続け、ついに八十四歳の誕生日には掲載実数が目標値をクリアした。
コロナお籠りも、越冬の蜂球に倣って、春光を信じて耐え抜くことと悟った。
「蜂の蜜 コロナ免疫 粘り勝ち」
(完)
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