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蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜がけピザ、味蕾が爆発した日

ハニカムハニー

 

それは24歳の秋のことだった。独身をこの世の春と謳歌し深夜まで飲み明かしていた私は友人に連れられて繁華街の外れのダーツバーに来ていた。ダーツに興味は無かったがここはご飯が美味しいらしい。その日は夕飯に焼肉を食らっていたが、アルコールで火照った体はどうしようもなく炭水化物と甘味を欲していた。私は飲むと炭水化物と甘いものが同時に欲しくなる人間なのだ。残念ながらデザートメニューは無かったが大好きなゴルゴンゾーラピザを見つけた。チーズも大好物だ。 
出てきたピザを見た私は添えられた小さな白い陶器に首を傾げた。はて、この黄金色に輝く液体は何だ? 
「これぇめっちゃ美味しいからぁ!」と呂律の回らない友人はニヤニヤ笑いながらそれをとぽとぽピザにかけ始めたのだ。 
薄暗い証明の下、液体はつやつやときらめいて白色のピザを濡らした。 
溢れぬうちに一口、口内に放り込むとその瞬間わたしの味蕾は弾けとんだ。 
ゴルゴンゾーラの癖のあるしょっぱさと黄金色の液体もとい『蜂蜜』が口の中で混ざりあった時にだけ起こる科学反応。塩気と甘みが交互に襲ってくる感覚に頭がクラクラした。昭和のアニメなら目から星がピカピカ飛び出してる。一体口の中で何が起きているのか。私は手が汚れるのも構わずそれを貪った。 
そこから先はもうこの人類の叡智と呼ぶべき蜂蜜がけピザの記憶しか残っていない。 
あれ以来私は小洒落た飲食店に行っては蜂蜜掛けのピザを注文し至高のピザを追う探求者として生きている。チーズと蜂蜜の融合するハーモニー、まさしく口内ENTERTAINMENT。あなたも今宵黄金色の波に身を委ねてみませんか?

 

(完)

 

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