ハシ
はちみつが好きだ。はちみつは色々な食べ物に会う。ヨーグルトに入れてもいいし、パンにかけてもおいしい。最近食べた中でおいしかったのは、カレー屋さんで食べたチーズはちみつナンだ。とろりと流れる熱々のチーズとはちみつが最高にあっていて、とてもおいしい。このように、私ははちみつが大好きだが私が一番好きなのは多分、はちみつ入りのホットミルクだ。
私はもともとホットミルクが大好きだった。お気に入りのキャラクターのカップをやけどしないようにそーっと握り、表面にはったタンパク質の膜をスプーンでとって食べてから、ちびちびとスプーンでホットミルクを飲むのが幸せだった。寒い冬の日はいつもホットミルクを飲むのを楽しみにしていた。そんな私がはちみつ入りのホットミルクの存在を知ったのはいつだっただろうか。何かのテレビで見たのか、それとも何かの本で読んだのか。あまり覚えていないが、おぼろげな記憶をたどっていると、おそらく何かの絵本で見たのだと思う。小さな女の子が寒い冬の日に、冷え切った体を温めるように、小さな赤くなった手で湯気の出るカップを握っていたような気がする。その描写がやけに心に残って、そしてそのはちみつ入りのホットミルクがとてもおいしそうで幼い私は、はちみつ入りのホットミルクにあこがれを抱いた。私は憧れを実現するためにはちみつを手に入れ、ホットミルクにはちみつをいれてスプーンでかき混ぜた。黄金色のはちみつが段々とミルクの中に沈んでいくのを見て心を踊らせた。そしてドキドキしながら、はちみつ入りのホットミルクを口に運ぶと、意外と普通のホットミルクと変わらない味だった。なんだか格別に美味しくなるものだと思っていたので、あんまり変わらない味に少し落胆した。しかし、いつもよりもほんのり甘い気がするホットミルクにはまってしまったのだ。なんだか素朴でそしてほっとする味に虜になってしまった。
それから、私ははちみつが好きになった。多分この冬も寒さに耐えながら、この優しい甘さの幸せの味を満喫することだろう。
(完)
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