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蜂蜜エッセイ応募作品

高校生の養蜂が教科書に載る(補)

渡辺 碧水

 

 四回のシリーズで、主に市立札幌大通高校の実践例、古くて新しい「都市養蜂」の成功例を採り上げた。本稿は、これを補足するものである。
 一つは、ブームともなっている都会の「ミツバチプロジェクト」には、次に列記するような「多彩な可能性」を追求する崇高な理念があること。
 ・季節ごとに採れる美味しい自然に感謝し、自然に関心を持つ心を育む。
 ・自然や植物に感心を持って楽しみ、街に美しい花や美味しい蜜源が広がる。
 ・都市菜園など受粉昆虫によって交配の確立が上がる。
 ・春、昆虫が少ない時期に、エゾヤマザクラなどの結実が期待され、森が豊かになる。
 ・環境指標生物の蜜蜂に興味を持ち、環境問題や生物多様性などを考える機会を作る。
 ・エネルギー現象問題に貢献し、環境循環型社会の形成に携わる。
 ・蜜蜂の飼育と蜂蜜の生産・活用を通して、地域の生態系を守り、環境の保全を図る。
 ・養蜂事業によって、環境保全意識の向上と環境に配慮した街づくりに寄与する。
 ・蜜蜂を増やすことで、地産地消し、環境や健康によいコミュニティーを形成する。
 ・ビルの屋上緑化によって、緑の創出や街の緑化の推進・実践を図る。
 (同校のウェブサイトなどから作成)
 二つ目は、物事には陰の立役者がいるということ。メディア局のブログによると、同校の蜂場維持の場合も、初期のころには自分の蜂群まで持ち込んで協力していた養蜂愛好家がいたことや、常に献身的なボランティアに支えられていることがうかがい知れる。
 手間のかかる生き物を扱うには、特に学校のような場合には、そういう役割を果たしてくれる支援者いてはじめて可能になるものである。
 三つ目は、新型コロナウィルス禍の影響についてであるが、二〇二〇年度の同校の蜂蜜販売は外部店の委託販売だけに終わった。「総合実践」の受講生は何をしたか。
 何と「ミツバチ絵本づくり」に挑戦したという。絵本画家の協力を得て、養蜂を通じて生徒たちが成長する様子を描き、食べ物への感謝の気持ちなどを表わす物語を構築。
 二〇二一年度中の出版を目指しているという。また一つ、思わぬ形で活動の幅が広がった。苦難を乗り越えて、同校のミツバチプロジェクトの進化は日々前進している。
 なお、教科書掲載については、同年四月十日、北海道新聞の読者の声に「大通高の教育 飛躍に期待」が載った。

 

(完)

 

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