渡辺 碧水
【同タイトル(三)から続く】
④ 生活・福祉系の「書道」と「美術」の受講生が、ラベルや包装のデザインをする。
⑤ ③の受講生が、オータムフェスト等の地域や東京などでのイベントで直接販売し、また、商店での委託販売もする。
⑥ 生活・福祉系の「フードデザイン」の受講生が、高校生対象のグルメコンテストにレシピを開発して応募・出品する。
⑦ 「メディア局」の局員が一連の流れを校内外に広報する。
⑧ ③の受講生が、会計処理もして、売上収益を次年度の開発費に充てる。
その他にも蜜蜂や蜂蜜を教材にした授業がいくつもあり、部活動での関わり、校内開講の市民カレッジ講座との連携や隣接する幼稚園との連携での活用もある。さらに、蜂蜜を介して地域社会との交流も図られる。
毎年、携わる生徒が変わるので、様々な着想が生まれ、活動は活性化し進化し続ける。高校の教科書に活動が紹介された理由は、まさにこの点にあるのではなかろうか。
科目「公共」の教科書の特集記事は「ユニークなのは、さまざまな授業や部活動を横断する形で、いろいろな生徒や先生が関わっている点」と記述している。
教育成果の一端は、二〇二〇年八月発行の『広報さっぽろ(中央区版)』の特集「ミツバチで広がる学びの場」でも紹介されたが、教師・卒業生の談話にもあるように、よい意味での波及効果は計り知れないものがあり、また、更なる可能性も豊富に秘めている。
蜂蜜の品質の高さは各方面で認められているが、評価例を二つだけ挙げてみる。
二〇一八年八月三日「はちみつの日」に発表された、日本はちみつマイスター協会主催の「第四回ハニー・オブ・ザ・イヤー」(最もおいしいはちみつを決めるコンテスト)の国産部門で、同校生徒の生産出品の蜂蜜「天然蜜食べ隊/初夏の百花蜜」が最優秀賞を受賞。また、前もって開かれた七月下旬の「はちみつフェスタ」で、来場者の人気投票の最多得票賞「来場者特別賞」も受賞し、ダブル受賞に輝いた。
ダブル受賞はめずらしく、評価も「気品のある上品な味」と絶賛された。
もう一つは、二〇一九年十二月十四~十五日開催の「全国学生養蜂サミット二〇一九」で、自校の養蜂活動を発表する部門「活動報告発表」で活動内容を発表し、高校では最高の優秀賞を受賞した。
(完)
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