渡辺 碧水
【同タイトル(二)から続く】
猫が肉食に特化して進化したのに対して、犬は、雑食動物として進化してきたため、肉類だけでなく、炭水化物の甘い果物なども餌として生きる。人間ほどではないが、甘味を感じることができるようだ。
人間と犬と猫との間では、食べ物の、炭水化物とタンパク質の必要量が異なる。
人間と異なり、犬や猫の身体での糖分の代謝能力には限界がある。糖分を摂り過ぎると腹をこわして下痢をしたり、代謝できないまま高血糖が続くと、糖尿病のリスクや肥満を引き起こしたりする可能性もある。
犬や猫に蜂蜜を与えるメリットもデメリットも、人の場合と同様なものと考えてよいが、犬や猫は体格が人間よりもはるかに小さいので、その分、炭水化物の摂り方で「適量」を超えないことが特に大切である。
適量と言われると、なるほどと、わかった気がする。では、具体的に「適量とは?」となると、実際は戸惑ってしまうのではなかろうか。
多くの記事には、具体的に適量は書かれておらず、はっきりしない。数少ない例示から一例を挙げれば次のとおり。
犬の場合、一日に与えてもよい量の目安が、体重別に次のように示されていた。
健康な成犬の体重:与えてよい間食の蜂蜜量
一キログラム:一グラム
三キログラム:四グラム
五キログラム:六グラム
十キログラム:十グラム
十五キログラム:十四グラム
二十キログラム:十八グラム
三十キログラム:二十四グラム
四十キログラム:三十グラム
(一日の間食が蜂蜜だけの場合を想定。獣医師・丸田香緒里氏による)
成長しても標準体重が三~五キロの猫の場合は、犬よりも更に少なく与える。端的に言えば、耳かき一杯分、一なめ二なめ程度、鼻先や口の粘膜に少し付ける程度の量に止めるのがよい。
とにかく、人間の嗜好を犬や猫におしつけないこと、与え過ぎないことである。
【同タイトル(四)へ続く】
(完)
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