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蜂蜜エッセイ応募作品

心の支え

まりん

 

 私は、とても疲れている。昨年から今日まで、ずっとマスクをつけての外出。しんどい、息苦しい。そして、仕方ない。
 「密着するほうがいいんですよ。ピターっと。」何気なしにハローワークの職員は、そう、言ったのであろう。もしくは、テレビや新聞などで世間事情に明るくて、この言葉が正解だったのかもしれない。でも、しんどい。私にはとても。私は、数年前から耳鼻科に通院している。まだ、医者から通院の終了を言われていない。だが、このご時世だから、小さな良心的な診療所には行かないことにしている。おかげで、昨年一年ぐらいの通院費は、例年よりも小さいものにとどまった。それは、少しうれしかった。私は、昨年の春に派遣の仕事を始めて、その月に終了となってしまった。やはり、コロナ、マスクの生活が大いに影響していると思う。私だけの問題ではない、私だけの能力のせいではないと思う。自分自身を責めることには、とても疲れています。やっとのことで、つかんだ派遣の仕事ではあったが、仕事探しそのものが、中高年女性の一人からすれば、このとても広い地球上で、非正規雇用で、とても過酷である。
昨年夏ぐらいから、非正規雇用の女性は、自殺者が増えたらしい。週刊誌や新聞に掲載されていたらしい。
 特に就職活動では、現実の年齢が見られている。好きな年齢を履歴書に記入するのではない。映画やドラマの世界とは、全く違うのである。
 「あーぁ。」心は、とても若いつもり。いいえ、若いのではあるが、人事担当には伝わっていないようだ。不採用の連続。
 大氷河期。就職難は、何度でもこの言葉で表現されてきた。この言葉は、とても正しいと私には思える。だが、このような時でも、就職先が決まり、役職についている人 々だって確かに存在しています。
 私だけの言い分が通るのっでもない。
 しんどい。そんな時、自宅ではちみつぺろり、食べてみた。たった一口でも、とても甘い。おいしい。温かい。さらに、ぺろり、スプーンを口元に近づけた後だった。もっとおいしい。癒された。甘いものは、疲れを取り除いてくれるが、この味は格別だ。今日も、疲れた私のひそかなるご褒美。心の支えにはちみつがなっている。

 

(完)

 

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