水野正雄
拝啓
春の木漏れ日が降りしきるこの頃を、どのようにお過ごしでしょうか。私はつらい冬を乗り越えれたことに感謝しながら生きています。
病気が悪化して寝込むたび、私はあなたと過ごした日 々を思い浮かべます。まだ元気であった頃は、あなたとともにそこらじゅうを駆け巡っていました。
幼稚園や小学校だけではなく、それ以降もあなたと共に過ごすのだと信じています。今思い返せば、本当に幸せな時間でしたね。
あなたと別れることになった小学四年生以降、私はずっと療養治療を続けています。別れた日を思い出すだけで、涙が出そう。
本来なら、私はもう高校生です。しかし病気が治る予兆はないので、通える見込みはありません。
私はこの頃、ハチミツ食品を試しています。ロイヤルゼリーは体にいいと聞き、毎日摂取し続けました。私が天に召されずに生き延びれたのは、このおかげであると思っています。
もしも私の病が治り、昔のように過ごせる日が来たとしましょう。
よろしければ、私との結婚を考えてくれませんか。
私自身、自分がいつまでの命であるか分かりません。こんな気持ちを伝えたら、あなたにとって迷惑であることも承知しています。それでも、我慢してはいれませんでした。
最後にですが、あなたの健康と今後の活躍を願っています。
また会える日が来ることを祈って。
敬具
昭和五十五年四月十二日
高田洋子
小野祐樹様
(完)
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