松原紫穂
船でオセアニアの旅を楽しんだ。
オーストラリアにはパース、アデレート、メルボルン、タスマニア島、シドニー、ブリスベンの街に足を踏んだ。
オーストラリアの土産と言えば、第一に蜂蜜が思い浮かぶ。スーパーや薬局が見つかれば必ず入り、蜂蜜売り場に急ぎ、「マヌカハニー」の表示の瓶を探す。三、四人で一緒に行動し、「マヌカハニー」を買うと品物は棚から消えている。一人で何個も買うからである。在庫があるかと訪ねるがないとの返事が多い。
上げたい人の顔を浮かべながら、幾つか手に取る。他の人につられて、持って帰るのに重たいからと個数を少なくした。後で考えると、横浜港には夫が車で迎えにきてくれるのだから、たくさん購入しても何ら問題はなかったのだ、ああ……。次の街で買いたいと考えるが、時間がなくて買えないことが多い。
航路は先にオーストラリアに上陸し、次にニュージーランドに寄港予定である。「オーストラリアで購入したハヌカ蜂蜜は、ニュージーランドでは没収されるのよ」と言えば、「私たちは船だから大丈夫」と話す。
しかし、運悪く航路変更があり、ニュージーランドにはまったく上陸出来なくなり、こんなにがっかりしたことはなかった。
ハヌカ蜂蜜は「ギョリュウバイ」の花の蜜で、マリオ語で「ハヌカ」という。両国で名称に関して紛争があったよう。特に抗菌効果があり、人気のある蜂蜜である。
蜂蜜は国、地方、土壌などにより、また花によって味、香り、効果などは様 々のようであるが、体にはとてもよい食料である。自然界に蜂の存在は大変ありがたく、感謝にたえない限りである。人間は大自然の恵みを最大限に利用させてもらって、生命を維持している。この地球上で生きていくのだから、人間の驕慢は消し去って共存していくべき、さらにはそれを実行に移すことが重要である。
(完)
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