高鳥珠代
ぶんぶんぶん はちが とぶ
お池の まわりに
野ばらが さいたよ
ぶんぶんぶん はちが とぶ
ぶんぶんぶん はちが とぶ
あさつゆ きらきら
野ばらが ゆれるよ
ぶんぶんぶん はちが とぶ
(村野四郎作詞 ・ボヘミア民謡)
小学校で習った童謡だ。忙しそうにハチが花の周りを飛び回り、花蜜を集めている情景が目の前に広がる。羽音の擬音といい明るい曲調といい、楽しそうなミツバチを思わせる。
しかし、一匹のミツバチが一生に間に集める花蜜は、わずかティースプーン1杯だそうだ。蜂蜜のボトル一本の蜜を集めるのに、ハチたちがどれほどの苦労をするのかと想像すると、暢気に歌っている場合ではない。そのことを知ってから私は、お皿に垂れた蜂蜜も指ですくって最後まで食べることにしている。少しお行儀は悪いが、そうでもしないと苦労して蜜を集めたハチたちに申し訳ない気がするからだ。
アメリカに住んでいたころからの習慣で、私は蜂蜜を毎日食べている。なによりまず、深い甘味が好きだからだ。そのうえ栄養価が高い。感染症予防にもいいという。
アメリカには黄色い帽子を被ったくまのボトルに入ったハチミツがスーパーで売られていて、どの家の食卓にもそれはあった。パンケーキに使い、レモネードにも入っている。ローストチキンやローストポークなどの肉料理にはハニーマスタードソースをかける。そんな風に蜂蜜はアメリカ人にはとても身近な食材なのだ。こんな風に私たち日本人も、調味料感覚でもっと食べるようになるといいと思う。蜂蜜は気軽に身体にいいものを摂るいい習慣になる。
(完)
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