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蜂蜜エッセイ応募作品

生の蜂蜜は腐らない?(四)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(三)から続く】
 ハチミツは糖度が八十%前後と非常に高く、水分はわずか十五~二十%しかない。この数値を聞いた人の中には、『二十%もあるなら、少ないとはいえないのではないか?』と感じる方もいるだろう。しかし、水分量二十%というのは、乾燥した干ぴょうと同じぐらいだといえば納得できるだろうか。
 このように糖度が高く水分があまりないため、浸透圧によりハチミツが腐敗菌の水分を吸収し、菌が繁殖しにくい状態となる。また、ミツバチの唾液にはハチミツを酸性にするグルコン酸を作り出す力があるため、ハチミツは弱酸性の食品である。酸性の中では、菌が繁殖できない。これらの理由により、理論上は腐ることはないといわれている」
 誠に明快な説明である。念のため条件も付けると、これは天然(つまり「生」)の蜂蜜について言えることで、加工処理がなされた添加物入りの蜂蜜には当てはまらない。取り扱い状態、保管 ・保存の状況や環境や期間など、多くの要因が微妙に影響してくる。だから、やはり発酵したり、変化したりするものもある。
 蜂蜜にも賞味期限が示される。腐らないはずのハチミツにしっかりと賞味期限が表示されていることに、疑問を抱く人もいるだろう。これは日本では表示が義務付けられているからであって、天然のハチミツを正しく保存していれば期限を過ぎたからといって腐るわけではない。ただ、二年を過ぎると風味が落ちてくるといわれている。そのため、多くのハチミツが製造から二年を目安に賞味期限が設定されているようだ。風味を楽しむという意味では、新しいものは生で食し、古いものは煮物などに使うといいだろう」
 自分が使う適量を見定めて買い、二年以内に使い切るようにすれば、心配はいらない。
 (三)蜂蜜を一歳未満の子どもに与えてはならないのは生ものだからか
 蜂蜜を買うと、容器の瓶などで「一歳未満の乳児には与えないでください」などという注意書きを目にするだろう。
 【同タイトル(五)へ続く】

 

(完)

 

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