ねま
こどものころ、はちみつなんて高級品なのか、たまーにしかでてきませんでした。ですが、父の健康保険の関係でか、年に1度だけ、冬の置き薬の中に大きなはちみつのビンがはいって届きました。そのはちみつが大好きで届くとワクワクしたものです。
使い方なんかよくわからず、トーストに塗ったり、ホットケーキに塗ったり、またその塗ったスプーンをなめたり、それはそれはうれしかったです。
そんなはちみつはたまにしか食べられない高級品というふうに刷り込まれていた私に衝撃的な出来事がありました。中学生の時に友達の家に行ったとき、友達が紅茶を入れてくれました。そこでなんとはちみつを大きなスプーンにたっぷりすくって、ぽとーりとはちみつにいれたのです。はちみつがきらきらしていて、とろりとしていて、あの光景は忘れられません。甘さが薄まってしまってもったいないんじゃ、と思いましたが、とてもおいしくておかわりしてしまいました。家に帰ってやってみたい思いはありつつ、贅沢すぎると思いなかなかできませんでした。
今は安く買えるはちみつもたくさんありますが、いまだに私の中でははちみつ=高級品という特別なイメージはかわっていません。素敵なビンに入っているあのはちみつです。
もういい大人になったので、自分のお金でおいしいはちみつを買って、紅茶にいれて飲んでみたいと懐かしい記憶を思い出しました。
(完)
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