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蜂蜜エッセイ応募作品

中国産蜂蜜を見直す(二)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(一)から続く】
 しかし、天然で集められる花蜜自体は良質。熟成採蜜法へ切り替えれば、国内自家生産の蜂蜜と遜色がなく仕上がり、ブレントも可能だと判断された。
 つまり、一九二三年から始め、三代にわたり完成度を高めた伝統の自家採取オリジナルの養蜂技術を中国の現地に持ち込めば、本来の風味や色や品質を損なわない非加熱完熟蜂蜜を生産し得ると確信したのである。
 中国にも生産の拠点を持つ本格的挑戦を開始した。何年もかけ、何度も交渉に当たり、提携した現地養蜂家に技術指導を行い、理解と習得を徹底してもらった。
 その結果、遼寧省、山東省などに拠点を確保し、とうとう十年ほど前には、国内自家方式と同質の生産体制を確立した。
 蜜蜂の飼育管理から製品の出荷まで、すべて日本産と同様製法の蜂蜜(自然が豊な分、むしろ美味しいくらいのもの)を輸入し、国内での販売を見事に実現した。
 ここでは省略するが、本物性を確認できる工程と検査体制を詳細に公表している。
 特徴的なのは、蜂蜜を中国国内で瓶詰めにしないで、輸入時の厳しい検査を受けるために、あえて「原材料」としてドラム缶によるバルクで輸入し、日本国内の自社工場で最終検査のチェックをしてから瓶詰め商品にしている点である。
 二〇一九年十二月十日、長野県須坂市地域おこし協力隊の宮島麻悠子氏が書いたレポートや同養蜂場の発信資料情報などによって、私は品質と安全性の理解を深めた。
 その養蜂場とは、信州須坂、つまり現長野県須坂市に所在する「はちみつ家」の老舗看板を掲げる「有限会社鈴木養蜂場」(社長:鈴木健太郎氏)である。
 ついでに挙げれば、同養蜂場は、国内でも蜜源花復活の活動に励んでいる。
 先代社長の鈴木勝男氏は、二〇〇九年、同市で「れんげの里づくりを進める会」の設立を提唱し、以降、遊休荒廃農地の解消を主に「花と緑のまちづくり」運動を展開した。
 また、二〇一五年からは、現社長が率先して須坂市内の休耕農地を有効活用し、蜜源のレンゲ畑に再生するプロジェクトに取り組んでいる。
 【同タイトル(三)へ続く】

 

(完)

 

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