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蜂蜜エッセイ応募作品

中国産蜂蜜を見直す(一)

渡辺 碧水

 

 二〇二一年一月中旬、当「蜂蜜エッセイ」の応募作品で、野上卓さんの「蜂蜜―もう少し安ければ」に出合った。
 「蜂蜜を楽しみたく、スーパーへ行くが、正直、中国産は買う気がしない。自然のものだから、空気の汚れなどを思えば、なにが入っているか不安がある。国産のものを楽しみたいと思っている。が、いささか高い。だから、蜂蜜を買うのも時 々となる」
 野上さんのおっしゃること、心情的には同感である。
 確かに国産蜂蜜は高額である。ただ、大気の汚れの影響は、中国産蜂蜜に限らず、他の国の産品についても言えることだろう。
 国内消費の約九十五%は輸入品。直近のデータで、輸入量の多い国の第一位は中国で、全体の約六十八%を占めている。
 とは言え、中国産の輸入単価が極端に安いというわけではない。安価なほうではあるが、安いほうから国別で第三位である。
 野上さんの寄稿を読んで、思いが及んだ。
 「こんな例もありますよ」と、少しお節介めいたことを申し上げたくなった。中国産蜂蜜を購入した私の体験談である。
 「本物の蜂蜜(中国産と国産のブレンド)を、国産自家製だけの蜂蜜の半値以下で買える商品をお教えしよう!」と。
 まず、理解を深めていただくために、選んだ製品の歴史的な経緯の話を少し紹介する。
 ある国内養蜂場の取り組みである。(同類の事例は他にいくつもある)
 ジリ貧状態の国産蜂蜜事情と家業の前途を考えて、中国産に着目し、いち早く現地に出向き打開に動いた養蜂場があった。方向づけたのは四十年も前だったという。
 視察団が自分の目で確かめてわかったのは、というよりも驚いたのは、日本とは比較にならないほど広大な大自然の中で、非常に良質な蜂蜜が採れるということだった。
 だが、大きな課題もあった。当時の中国の養蜂界には、コストを低く抑えるために、糖度の低い段階で採蜜し、加熱濃縮する製法が普及していた。その製法が、本来の美味しさが損なわれた色の濃い蜂蜜を生産し、安価と同時に悪いイメージを招いていた。
 【同タイトル(二)へ続く】

 

(完)

 

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