向日葵
幼い頃の甘い記憶。あれは確か、まだ2つか3つの頃。姉のスイミングの付き添いで母と見学室で待ってる時間はお決まりのはちみつをお湯でといた飲み物を持参。ほんのり甘くて温かい懐かしい味。今でもそれを飲むとふと思い出す。隣で優しく微笑む母の顔も、スイミングスクールの場所や泳いでいる姉を見下ろしている様子も。あんなに小さかったのに、覚えているから不思議だ。味と香りと記憶は結びついている。そんな私も二児の母となった。子ども達が風邪気味の時、寒い日、子ども達は決まってあれちょうだいとねだる。はちみつとレモンを搾ったレモネードだ。喜ぶ子ども達の顔を見るとこちらまで嬉しくなる。私のこのレモネードも子どもたちの思い出の味となってくれるだろうか。元気が欲しい時、寂しい時、ほっこりしたい時、ふと思い出して飲んでくれたら嬉しい。私は幼い頃の思い出のはちみつ湯と、子どもたちとのレモネード。2つの味をこれからも楽しみながら懐かしみながら味わっていくのだと思う。
(完)
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