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蜂蜜エッセイ応募作品

朝食と蜂蜜

柏谷達雄

 

 私は秋田の片田舎に生まれ、6人兄姉の末っ子、父は国鉄社員。戦後、満州から引き上げの叔母様から「達っちゃん、誰も大学行っていない。代用教員制度は在るが、一生頭が上がらないよ。小樽の叔父さんが養子を欲しいと言っている。行きな」と言った。両親から養子縁組の話は聞いていなかった。四年の夏休みに両親に連れられて小樽に向かった。帰途、連絡船で小樽行きを決意。私は虚弱児で、毎年12月になると風邪で学校を休んでいた。母は毎朝はちみつ入りのお湯かお茶を飲ませてくれた。牛乳、リンゴ、卵と普段口にすることのない物ばかりでした。当時の蜂蜜は水あめ入りでした。それでも美味しかった。6年間、12月は必ず休んでいた。3月に表彰される友人に「休まない理由」を聞きました。「特別な事はしていない」と言った。中一の入学式で末岡校長は私に「壇上に上がってください。遥 々秋田から来られた柏谷君です。今日からお友達に成って下さい」と仰った。養母は早速数学、英語の家庭教師を付けてくれた。毎日蜂蜜、バナナ、肉も月2、3回食べた。体重も増え、風邪で休むこともなかった。養父の事業失敗で一橋大は諦め、小樽商大に入った。友人は東京の駿台予備校に2年間通って東工大に入学した。アサヒビール㈱に入って5カ国程廻った。退職後55カ国の旅を楽しんだ。養蜂場も沢山見、見学した。機内食が終わるとスチュワーデスがコーヒー、お茶を勧める。私は「ブラックテイandハニー」と答える。「シュガーorミルク」と問われる。「ハニー、ハニー」と言う。機内食の都度、この会話の繰り返しに成る。私の朝食にはパンと蜂蜜は欠かせない。蜂に感謝、感謝!

 

(完)

 

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