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蜂蜜エッセイ応募作品

「機能性はちみつ」に改称?(八)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(七)から続く】
 秩父市の事業計画によると、「埼玉大学やNPO法人、地元高校等と連携しながら、旧大滝村地域のカエデ樹液を蜜源とした特徴ある蜂蜜(仮称:第三のはちみつ)を生産するための新養蜂システムを開発し、様 々な商品の開発、販路開拓を目指す。本事業を進めることにより、蜂蜜の製品化に必要な蜜源生産による関連産業の活性化、森林保全につなげる」とあった。
 その成果は、成功だったのか、失敗だったのか、結果ははっきりしない。主導役となっていた埼玉大学は途中で手を引いていた。
 その後、呼称を「第三のみつ」に変えて、他県のりんご、バナナ、にんじんなどの搾り汁を蜜源(餌)とする養蜂技術による製造が一部の民間企業で行われてきたが、思うような成果につながっていないようだ。
 「…特許を取得した『第三のみつ』は、製造技術の習得が困難などの理由から生産が限られており、地域の養蜂家や企業の収益は限定的である。…」とあり、今度は「…秩父の特産品であり、かつ機能性成分含有量の高いトマト、イチゴ、ブドウを栽培…」だという。
 蜂蜜(蜜)化する対象の蜜源(餌)自体が定まらず、変わってきている。
 今回は「三度目の正直」で成果に自信をもって挑戦したのであろうが、機能性蜂蜜が実現するのだろうか。開発で製造技術の習得は容易になるのだろうか。
 戒めの言葉「二度あることは三度ある」を実現するような結果になってほしくない。
 今回の事業は二〇二三年三月末日までだから、予定の期間はまだある。
 今は、好結果を信じて温かく見守る段階である。
 それでも、話題に採り上げた以上、この開始時点での私 ・渡辺の個人見解を率直に述べておこう。
 試行錯誤の十年の経験があるにしても、やはり科学的研究の中核は地元の大学か研究所かに委託し、本腰を入れてやらないと、実際はうまくいかないのでは?、と思う。
 今回は、日本薬科大学(埼玉県伊奈町所在)も加わっているように見えるが、協力や支援にとどまっているらしく不安要素が多い。
 【同タイトル(九)へ続く】

 

(完)

 

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