はちみつ家 > 蜂蜜エッセイ

ミツバチと共に90年――

信州須坂 鈴木養蜂場

はちみつ家

Suzuki Bee Keeping

サイトマップ RSSフィード
〒382-0082 長野県須坂市大字須坂222-3

 

蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜―もう少し安ければ

野上卓

 

 定年退職してから、海外旅行をするようになった。ヨーロッパ方面がお気に入りである。ヨーロッパでは、蜂蜜に触れる機会が多い。
 わたしは、蜂蜜は苦手であった。蜂蜜の甘さは、生き物の匂いがついている。花の匂い、あるいは蜂の匂いだろうか。どこか個性のある甘さである。もう一つは値段である。砂糖などに比べて、かなり高い。そんなこともあって、これまであまり食べることはなかった。
 ところが、ヨーロッパに旅をすると、朝食には必ず蜂蜜の小さなパックがジャムやバターと一緒にあって、なんとなく食べてしまう。味に慣れるとおいしいのだ。そして、デザートに蜂蜜の甘さが漂っているのに気づく。
 まずは、蜂蜜に慣れた。
 ブルガリアの街道を走っていると、おじさんが自家製の蜂蜜を売っているのに出会う。おじさんのまわりにはぶんぶん蜂が飛んでいる。観光客向けなのだろうが、値段は安い。
 市場へいくと、いろいろな蜂蜜が置いてある。これも安い。
 とくにおじさんの蜂蜜は、パッケージが不十分で、こぼれ出ないように蓋を厳重に包まなくてはならないが、苦心して持って帰って贅沢に使った。
 食べ慣れると、抵抗がなくなる。もう少し蜂蜜を楽しみたく、スーパーへ行くが正直、中国産は買う気がしない。自然のものだから、空気の汚れなどを思えば、なにが入っているか不安がある。
 国産のものを楽しみたいと思っている。が、いささか高い。
 だから、蜂蜜を買うのも時 々となる。
 単純に、もう少し安くなったら、と思う。贅沢品としてたまの楽しみにしたくはないのである。養蜂の手間暇を思えば、難しいことは承知の上である。

 

(完)

 

蜂蜜エッセイ一覧 =>

 

蜂蜜エッセイ

応募要項 =>

 

ニホンミツバチの蜂蜜

はちみつ家メニュー

鈴木養蜂場 はちみつ家/通販・販売サイト

Copyright (C) 2011-2024 Suzuki Bee Keeping All Rights Reserved.