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蜂蜜エッセイ応募作品

「機能性はちみつ」に改称?(五)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(四)から続く】
 まず、計画の説明を読んでいると、「…秩父農工科学高等学校…特許…」の言葉が頻繁に反復して出てくるのに気づく。
 その特許とは、二〇一六年八月五日登録の「新規ハチミツの製造方法及び製造されたハチミツ」を指す。特許権者五人のうちの一人に「埼玉県」が、発明者八人のうちの一人に「齋藤俊男(埼玉県立秩父農工科学高等学校)」が入っているが、特許権代表者は「国立大学法人埼玉大学」であり、発明者上位三人は同大学の教授陣である。
 「埼玉県」というのが実際は「秩父農工科学高校」だったとしても、出願日は二〇一二年三月八日。そして、その後六年間の同校の蜂蜜製造活動には目立った実績がない。
 養蜂場も、精密分析機器も、同校にあったのかどうか、資料からは確認できない。
 このことから、二〇一八年年度当初において、同校が「第三のみつ」の先導的ノウハウを持っているとの記述には、やはり疑問符が付くのではないかと思う。
 第二に、先の事業の報道発表資料には、既に一般に周知とみなしてか、「第三のみつ」の定義的説明を示していない。
 開発し登録した特許には「新規ハチミツ」とあり、別称の仮称も「第三のはちみつ」であった。それから「はち」を抜いて商標登録されたのが「第三のみつ」である。「はちみつ」と呼べない事情で「みつ」と変えたのに、またあえて「機能性はちみつ」と併記して「はちみつ」の言葉を使ったのは、元へ復活させたい伏線なのかもしれない。
 後の事業『高校生の「農力」育成強化プロジェクト』の記述には示され、次のとおり説明されている。
 「『第三のみつ』とは、ミツバチに、果実や野菜などの汁を与えて製造します。本製造方法は、国際規格である『花蜜はちみつ』 ・『甘露はちみつ(昆虫の分泌物由来)』に該当しないため、『第三のみつ』と呼ばれています。なお、本製造方法は、秩父農工科学高校が、埼玉大学、NPO法人及び地元企業と共同で製造方法を開発し、平成二十八年八月に特許を取得しました」
 【同タイトル(六)へ続く】

 

(完)

 

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