ムク坊
十二年前糖尿病が発見され、私は手術を受けた。糖尿病患者には、四つの行き先がある。一つは敗血症による死、二つ目は腎臓病による透析、三は失明、四は足切断。幸いなことに私は足首切断だった。
糖尿病になった最大の要因は糖分の過剰摂取、すなわち、砂糖のとり過ぎといえる。たしかに甘いものが好きだった。私としてはかなり運動好きで、毎朝五キロのウオーキングをしていた。
発病以来十二年生きている。その最大の理由は、徹底した食事管理だ。そして、砂糖と縁を切った。その結果、現在では血糖値も下がり、今ではヘモグロビンAICも六以下で、主治医からも糖尿病患者の優等生扱いだ。
しかし、生きている以上は甘いのも食べたい。そこで、少量ならばハチミツが良いと先生や友人からも進められた。
現在、私には三つのハチミツレシピがある。一つは、ハチミツ入りタマゴ焼き。上品な味で美味しい。二つ目はハチミツ入りのヨーグルト。ヨーグルトがとても美味しくなる。三つ目はハチミツ入りの紅茶。紅茶の味が引き立つ。しかし、コーヒーに入れたらコーヒーにはハチミツは合わない。何故かというと、ハチミツの上品な甘さは、コーヒーの灰汁の強い味に負けてしまうからだ。
勿論、ハチミツの使用は少量であること。
少量のハチミツは、糖尿病患者の私の老後の食生活を豊かにしてくれる。
ハチミツは、私から言うと上流家庭に育ったお嬢様のような味がする。これからも上質な品の良いハチミツを終生の恋人にして生きていきたい。
(完)
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