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蜂蜜エッセイ応募作品

東北復興「ビー ・アンビシャス」(六)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(五)から続く】
 受賞の後の一年間の反響等については、以上で終わり、開発された「第三のみつ」(商品名「おにばばのなみだ」)そのものについても調べ紹介する。
 福島県立安達東高校の公式ホームページの「農場だより」を開くと、「『第三のみつ』生産について」との簡明な解説がある。「第三のみつ」とは「埼玉県の花園養蜂場様でおこなわれている新しいはちみつです。ミツバチに果汁を吸わせ、転化させたみつのことです。安達東高校では、りんごジュースをミツバチに吸わせて、りんごの風味がする第三のみつを生産しています。商品名は『おにばばのなみだ』です。地元安達が原の鬼婆伝説から考えました」とある。
 工程は三段階あり、工程一「りんごジュースの製造」は「二本松市羽山産のりんごを使用、ミツバチにあたえるりんごジュースは糖度四十五度まで煮詰めています」。
 工程二「ミツバチへの給与」は「セイヨウミツバチを飼育しています。ミツバチにりんごジュースを一回について二リットル与えています」。
 工程三「第三のみつの採蜜」は「一般衛生管理の徹底を心がけています。採蜜した第三のみつの糖度は約八十二度です。りんごの風味がするおいしいみつになりました」。
 以上は二〇二一年一月上旬現在の記事である。極めて明快でわかりやすい。
 これらからは、第一に、埼玉県の花園養蜂場で行われている工程をモデルにして生産が行われていると判断されること。
 このことから、安達東高校に新しいみつの生産について提案し、生徒に製法の技術指導をしたとされる埼玉県の養蜂家(篤志家)とは誰かがはっきりする。
 花園養蜂場長の松本文男氏である。埼玉県の「第三のみつ研究会」会員。前身の新規蜂蜜「第三のはちみつ」の試験研究、開発、特許権取得などの時期から現在の「第三のみつ」の充実普及まで、中心的かつ重要な役割を果たしている人物。
 この製法を承認しない養蜂家が多い中にあっては、異色な存在。多彩な経歴を持ち、独特の養蜂観に立ち、蜜蜂を愛してやまない、いわば奇特な人なのである。
 【同タイトル(七)へ続く】

 

(完)

 

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